050-1725-1905 電話相談料:初回無料 面談相談料:初回無料、2回目以降は1時間5000円
お気軽にお問合せください。
営業時間
平日9:30~17:30

離婚時に住宅ローンが残っている家を財産分与する方法とは

  1. 弁護士 押見和彦(目黒総合法律事務所) >
  2. 離婚問題に関する記事一覧 >
  3. 離婚時に住宅ローンが残っている家を財産分与する方法とは

離婚時に住宅ローンが残っている家を財産分与する方法とは

離婚時の住宅ローンについて、多くの方が不安や戸惑いを感じています。
財産分与の範囲に含まれるのか、分割方法はどうなるのかなど、具体的な対処法を知りたい人は多いでしょう。
本記事では、離婚における住宅ローンの処理方法について詳しく解説します。

住宅ローンと財産分与の関係性

財産分与の対象には、プラスの資産である預貯金や株式など以外にも、住宅ローンのような負債も含まれます。
住宅ローンの契約者(債務者)は離婚後も引き続き返済義務を負いますが、残りのローン残高を折半するなど、夫婦間で負担を調整することが可能です。

離婚時の住宅ローンが残っている家の財産分与方法

住宅ローンが残っている家の財産分与には、主に3つの選択肢があります。
それぞれの方法について、メリットとデメリットを解説します。

夫が家を所有する場合の分与方法

家の実勢価格が住宅ローン残高よりも高い状態(アンダーローン)では、その差額が家の評価額となり、夫は妻へ評価額の半額を分与しなくてはいけません。
一方で、住宅ローン残高が家の実勢価格を上回る状態(オーバーローン)の場合、妻への分与義務は発生しません。
どちらの場合にも、今後の住宅ローンの返済責任は不動産を保有する夫が負うことになります。

妻が家を所有する場合の分与方法

基本的な精算方法は、夫が所有する場合と同様です。
アンダーローンの状態では、妻から夫へ評価額の半額を支払う必要があり、オーバーローンの場合は夫の分与請求権は発生しません。
しかし、離婚における夫婦間の取り決めと、金融機関との契約は別個の問題として扱われます。
債務者を妻へ変更できれば理想的ですが、金融機関は通常これを許可しません。
金融機関は、債権回収の観点から収入が多いほうを債務者としておきたいため、妻側に十分な収入がない限り債務者の変更は困難です。
このような場合は、夫を債務者のままにしておき、妻が夫に毎月の住宅ローンを支払う契約を結び、家の所有権を譲ってもらう方法が考えられます。

家の売却による分与方法

家を売却する場合は、売却代金を夫婦で分けるため比較的シンプルですが、実際に売却できるかどうかが問題です。
離婚時にローン返済が継続している場合、オーバーローンの物件が多く、売却するには債権者である金融機関の承諾が必要となります。
金融機関は通常、簡単には売却承認をしない傾向にあり、オーバーローン物件の処分については金融機関との綿密な協議が重要です。

まとめ

住宅ローンを含む財産分与では、プラスとマイナスの財産をすべて考慮する必要があります。
家の財産分与を検討する際は、建物の実質的な価値とローンの残債務を正確に把握して判断を進めましょう。
とくに物件価値がローン残高を下回るオーバーローンの場合は、金融機関との調整が重要になります。
財産分与についてお悩みの場合は、弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

弁護士 押見和彦(目黒総合法律事務所)が提供する基礎知識

  • 財産分与

    財産分与

    結婚してから夫婦双方の収入によって貯めてきた財産を「共有財産」といいます。離婚の際、この共有財産を公平...

  • 離婚後に養育費が支払われなくなった場合

    離婚後に養育費が支払わ...

    離婚後に養育費が払われなくなった場合、養育費の支払いを求める法的手段を用いることを検討します。 ■養...

  • 隠し子を認知する時の留意点

    隠し子を認知する時の留意点

    ●隠し子を認知する際の留意点 ■認知(任意認知)とは 父親が子供を自分の子であると承認し、法律上の親子...

  • 未婚のシングルマザーが養育費を請求できるケースや相場について

    未婚のシングルマザーが...

    そもそも養育費とは、子どもが経済的・社会的に自立するまでに必要な、子どもの監護や教育のための必要費用...

  • 離婚の話し合いの進め方

    離婚の話し合いの進め方

    離婚の話し合いをする際、まずは裁判所ではなく当事者間での話し合いになると思います。離婚の際には、財産分...

  • 認知に関する相談を弁護士に依頼するメリット

    認知に関する相談を弁護...

    認知(任意認知)は基本的には、認知する親(相手)の意思に基づいて行われますが、どうしても相手が認知に応...

  • 認知を「する」「しない」の違い

    認知を「する」「しない...

    認知とは、父親が生まれてきた子を、自身の子であることを認めることです。 すなわち、認知をすることで、...

  • DVの定義

    DVの定義

    「DV」つまり「ドメスティック・バイオレンス」の定義は、いったいどのようなものでしょうか。 内閣府の...

  • 認知とは

    認知とは

    ■認知とは 認知とは、婚姻関係にない男女から生まれた子どもを父または母(一般的には母)が自身の子である...

よく検索されるキーワード

ページトップへ