婚姻していない女性が産んだ子の父が誰であるのかについては、母親は自分で子を分娩・出産しているのに対して、父親はそのような負担を伴わないので、考えてみれば難しい問題です。
法律上、父(母)が自分の子として認めることを「認知」といいます。認知をするためには婚姻をする必要はありません。というのは、認知とは親子関係を結ぶことであり、婚姻とは独立した制度であるからです。
認知は市町村への戸籍の届出によってなされます(民法781条1項、戸籍法60条・61条)。これにより認知された子と父(母)の間に親子関係が生じます。また、戸籍上にも認知が反映されることになります。まず、父の戸籍には父が認知した日付、認知した子の氏名、認知した子の戸籍が記載されることになります。また、子の戸籍には認知された日、認知した者の氏名、認知した者の戸籍が記載されることになります。
いったん認知がなされると、原則は取り消すことはできません(民法785条)。ただし、実際には父子の関係が無かったことが判明する場合もあります。このときは、認知の無効及び取消しの訴え(人事訴訟法2条2号参照)をすることができます。これにより戸籍の訂正がなされます。
家族関係に関するご相談は目黒総合法律事務所までお問い合わせください。
認知したら戸籍にはどう記載されるのか
弁護士 押見和彦(目黒総合法律事務所)が提供する基礎知識
-
経済的DVを理由に離婚...
■DVとは DVとは、ドメスティックバイオレンスの略称で、日本語にすると「家庭内暴力」のように訳されま...
-
離婚の種類と手続き
離婚をするためには、市町村役場の窓口にて、離婚届を提出する必要があります。離婚届けを作成するには、夫婦...
-
【弁護士が解説】別居期...
離婚は、基本的に夫婦の合意があって成立します。 とはいえ、当事者の一方が離婚に応じず、話し合いも...
-
養育費の履行勧告とは?...
養育費の支払いが滞ることで生活に困っている人は多いのではないでしょうか。 家庭裁判所には養育費の...
-
養育費に関する取り決め...
離婚時に、子どもの生活の安定を図るために、養育費の取り決めをすることが非常に重要です。 しかし、協議離...
-
養育費が減額される場合
養育費が、子どもの育児をするための費用として実態が合わなくなってきた場合、養育費の減額請求が出来る場合...
-
【弁護士が解説】精神的...
精神的DVは心に深い傷を残す暴力行為です。 近年では「モラハラ」という言葉とともに社会問題として...
-
DVとは
「DV」とは、「Domestic Violence(ドメスティック・バイオレンス)」という英語の略であ...
-
認知を「する」「しない...
認知とは、父親が生まれてきた子を、自身の子であることを認めることです。 すなわち、認知をすることで、...